一般社団法人ワンライフプロジェクト

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息子へ

2008年3月3日(月)高校の卒業式  少し照れながら入場してきたこと。
名前を呼ばれてはっきり返事してたこと。
退場の時にはたくさんの先生に感謝の握手をしていたこと。
お母さんは ちゃんと知っているよ。

校庭で友達と写真を撮ってもらっていたね。
学年主任の先生とも肩を組んで写真をとってたね。
お母さんはちゃんと見てたよ。
帰りは車で友達を送ってあげて お母さんと二人になった時 花束をくれたね。
メッセージカードには「ありがとう」って。
「誰へのメッセージ?」 「おかんに」
お母さんはすっごく嬉しかったんだよ。

それから12時間後・・・  あなたは逝ってしまった 信じられない交通事故で

たくさんの友達が送ってくれたんだよ。
寒いのに会館には入りきれなかったんだよ。
長い長いお焼香の列だったんだよ。
遺影は卒業式で先生と肩を組んでる写真。
照れ笑いしてるよ。

あんなにたくさんの友達がいたこと。
あんなにたくさんの人に慕われていたこと。
あんなにたくさんの人に可愛がられていたこと。
お母さんは 全然 知らなかった。
たったひとつの命だから もっといっぱい青春を楽しんで欲しかった。
あなたを助けてあげたかった。 二十歳のあなたを見たかった。 
もっと生きて欲しかった。
息子へ

富山県 40代 (角井 真弓)