10月の終わりに、誉佳さんのお父様から
大切な大切な宝物が届きました。
誉佳ちゃんが描いたあの『虹の絵』です。
誉佳ちゃんは、スケッチブックにいくつも虹を書き残しています。
生前、尋ねたことがあります。
「何故、そんなに虹の絵が好きなの?」と。
すると、彼女は迷いなく答えました。
「虹は人の心から出ていると思うの。人の心と心が虹のように繋がったら平和な世界になると思う」と。
15歳の女の子がなんて素敵なことを言うんだろうかと、心から感銘を受けました。
誉佳ちゃんの真っ新な心に触れて、私自身の心を消しゴムで消したかったです。
亡くなる一週間前に虹の絵を描き上げたことを聞いた時、
『やっぱり誉佳ちゃんは本気だった!本気で虹の光のように人の心と心が繋がることを願っていたんだ!』
と、確信しました。
その、大事な虹が関東から九州へ。
そして、それを一番に目にするのはやはりこの小学校の子供たち。
学校朗読会の第一号の学校は『大溝小学校』さん
11月1日、でっかい虹を持って伺いました。
毎年、私たちを呼んでくださる大木町の小学校3校。
先生たちとは顔なじみ。
行けばすぐ朗読会が行えるように全てを準備してくださっていました。
私たちは椅子に座るだけでいいなんて、本当にありがたいです。
今年の5年生はどんな子供たちなのだろう?
いろんな家庭環境がある。友達関係もそりゃいろいろあるだろう・・
なんせ、私たち大人だっていろいろあるんですもの。
一度きり
今!この瞬間は二度と戻らない。
人のせいにせず、私は私が生きたいように生きればいい
それが『たったひとつの命』です。
泣く準備をしてこなかった子供たち
泣くのを我慢して下を向く。隣の子も。隣の子も。
すすり泣く子がいると、その子のすすり泣きが伝染していく・・
洋服の袖口で拭う子どもたち。
こちらから見ていて たまらなくなる。
45分の朗読会を終え子供たちから感想をいただき、私たち3人、涙腺決壊。
「昼休みに友達と過ごすことは、奇跡なんだ」
「誉佳ちゃんのように上を向いて生きていきます」
「最後のからあげ弁当というお話を聞いて、お母さんは最後に子供に何かしてあげたかったんだろうと思います」
それぞれが感想を言ってくれました。
先生も、「朗読会を通してみんなが知ったこと・気付けたこと、そしてどう生きるかを考える事が大切だろうと思います」と、子供たちに話されました。
朗読会は、聴き手と私たちで作り上げる空間です。
毎回違うものを私たちも感じます。
大溝小学校の荒巻校長先生とは、2008年からのお付き合い。
大溝小学校から福岡空港へ向かう私に、お茶とお菓子を持たせてくれました。
そのお菓子は石川の地でいただきました。
大溝小学校の校長先生はじめ5年生の先生方、大変お世話になりました。
感想文、読ませていただきました。
自分の経験を交えていろんな事を書いてくれてありがとう~~
なんてしっかりしている子供たちなんだろうって、これまた感動しました。
誉佳ちゃんの虹の絵、見に来てください。
それが、ご両親の願いでもありますから。